
ボーカル用のリードシートにコードを上下二段に書くのってどういう意味が有るのについて
黒本とかリアルブックとかに書いてあるコードについてですが、時折上下二段に書かれてたりする時有りますよね?
あれは、どういう意味があるのかについてワタシなりの見解を書いてみたいと思います。
結論から言うと、ボーカリストが自分の為に作ったリードシートに対して上下二段にコードを書くのは良くないと思います。
んなこと言ったって、黒本にも二段で書いてあるじゃん!
と、思われる方もいると思いますので少々解説すると・・・
黒本とかリアルブックと、ボーカルが歌う時に使うリードシートにはその用途に大きな違いが有ります。
黒本とかリアルブックの役割について少し書いてみましょう。
これらの譜面は演奏するときに直接見たりもしますが、どういう曲なのかを紹介する意味を併せ持っています。
というか、そちらがメインですね。
よってコードが上下二段に書かれていたりするのには、こんな意味が有ります。
・普通は下のコードを使うけど、上のコードで演奏するケースも良くあるよ。
・テーマは下のコードでやるけど、アドリブの時は上のコードでやったりするよ。
・普通は下のコードなんだけど、ビルエバンスの有名な演奏では上のコードでやってるよ。
いろんなバリエーションを紹介する意味で複数のバリエーションが書かれていたりするんですね。
自分が演奏するときには、このような本を参考にしながら自分用のリードシートを起こした方が良いんだと思います。
さて、ボーカリストが自分の伴奏用のリードシートを書くときに、これらの複数のコードを全部書き込むケースが有ります。
・何となく、たくさん書いて有ったほうが、立派に見えるじゃん。
・書き上げた達成感も有るし、嬉しいじゃん。
ってな事でしょう。
そうです。良かれと思って書くのです。
しかし、その結果想定外の事故が起きる場合が有ります。
ピアノの伴奏で歌うだけとかだと特に事故は起きませんが、通常は複数の楽器演奏者が同じリードシートを見ながら伴奏します。
その時に何が起きるかというと、ピアニストは上のコードが好みだったので上で弾くんだけど、ベーシストは下のコードが好みだったので下で弾くという事で、それぞれ違うコードで演奏してしまう瞬間が発生します。
勿論、コードのバリエーションによっては、ピアノとベースが違うコードで弾いても奇麗にサウンドする場合も多く有ります。
しかし、場合によっては変な不協和音として響くケースが有ります。
その結果、何が起きるかというと、自分が歌っている時に伴奏が急に変な響きに成って歌いにくい結果、歌のクオリティががくんと下がったりします。
そうです。
良かれと思って沢山コードを書いた結果、自分が歌いにくい状況にハマってしまうんですね。
では、ボーカルのリードシートにはどのコードを書けばいいんでしょう?
それは、複数書いてあるような場合でも、その中で自分が良いと思ったコードをチョイスして、そのコードだけを書く事です。
ご丁寧に複数のバリエーションが書かれてさえいなければ、伴奏者もみんな同じコードの上で演奏するため、変な不協和音が発生する事故の可能性も無くなります。
で、結果的に自分も歌いやすくなるという事ですね。
自分の歌のリードシート位自分で書こうよ!
って事ですね。
自分で書くことで曲に対する理解も深まって良い唄が歌えるように成るという事だと思います。
でも、楽譜を見るとジンマシンが出るのよねってくらい楽譜アレルギーの人も居ると思いますし、何を隠そう私も楽譜にはコンプレックスと恐怖が有りました。
しかし、正しいリードシートを作成する事位なら、今のご時世パソコンとか使ったら比較的簡単にできます。
思い当たるけど、一歩が踏み出せないアナタ。
そんなあなたが正しいリードシート作成が出来るようにChappyLaboがガイドします。
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過去、いろんなワークショップ形式のイベントをやりましたが他の人と一緒にやるのは恥ずかしさも有りやむなく分かった振りして通り過ぎて、聞きたいことも聞けずに終了になりがちなので個人レッスンをお勧めします。
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